新型コロナウイルス、寄宿学校による対策

 
日本では新型コロナウィルス対策が喫緊の状況を呈する中、試験や卒業式のシーズンを迎えます。大変な状況に置かれているご家族もいらっしゃることと思いますが、皆様どうぞご自愛くださいませ。
 
スイスでも感染者が報告され、濃厚接触者を含めて隔離措置が執られているとの報道がありました。見本市などの大型イベント中止や延期が相次ぐなど、厳重な対策がなされています。
 
スイスの学校では、4月からイースター休暇と春休みに入ります。欧州でも報道されている新型コロナウィルスに関して、寄宿学校も春休み前の修学旅行などを控え、対応状況をアップデートしています。
 
今回は気になる現地の寄宿学校の対応状況についてお知らせいたします。
 
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WHOから新型コロナウィルスに関する発表がされて以来、弊社がお子様をお送りしている多くの寄宿学校では、発生国の中国および感染リスクが高いと見られる、日本を含む国々に関して制限を設けています。具体的には、これらの国々からの渡航者や渡航した方との濃厚接触がある方の学校への訪問には、14日間の事前自己隔離期間(ホテル等学校外に滞在)と、健康状態を証明する書類への署名が求められます。
 
これらは、寄宿学校という特異な環境での感染拡大リスクを軽減させるための対応策であることはもちろんのこと、14日間の自己隔離期間という明確な条件を設けることで、生徒内に発生し得る不必要な混乱(感染リスクの高い国に帰国していた生徒を不必要に避ける等)を軽減できるように配慮している、という背景もあります。
 
また、これらの国々から留学されているお子様は、ご家族の訪問や休暇期間中の帰国も制限されています。そのため、寮が閉まってからもスイスに滞在できるよう、特別なプログラムや学校に残れる対応をしている学校もあります。
 
数日前に、イタリア北部での感染がスイスのメディアにより大きく報道されて以来、各学校からは対策強化と一層頻繁な注意喚起のお知らせが届いており、ハイリスク地域への修学旅行のキャンセルや、渡航経路の変更など、厳しい措置が執られている状況です。
 
一方、学校の内部では、毎年冬季に流行するインフルエンザ以上に、今年の冬は厳重な対策が行われています。小まめな手洗いや咳エチケットの指導の他、各教室・食堂にアルコール消毒ジェルの設置を増やし、頻繁な清掃を励行しています。
 
お子様の健康や生活に関して、各学校では季節を問わず普段から細心の注意を心がけていますが、今回の新型コロナウィルスに関して、世界中の国々から大切なお子様をお預かりしている寄宿学校ですので、各校がプライドを持って粛々と対応をしている状況です。
 
なお、日本での報道の影響もあり、コロナウィルスに関連したアジア人差別についてご質問をいただくこともありますが、スイス居住者である私達の中でそのような差別を感じたり体験した者は、現在のところ、おりません。
 
スイスに住んでいる私達だからこそ、このような緊急時においても、スイス留学中のお子様の置かれている状況を具体的にお伝えすることや、スイスで不安を抱えているお子様のために柔軟に対応させていただくことができます。心強いサポートを提供できると自負しておりますので、スイス留学をご検討の際はぜひ弊社にご相談くださいませ。
 
この状況が早急に改善することを願うばかりです。